今や飛ぶ鳥を落とす勢いのあるラッパー『Denzel Curry』をレビューしていく。
日本にも彼のファンは多く、SNSでも度々「Denzel Curryは過小評価だ。」「もっと評価されるべきだ。」というコメントを目にする。
ここには実は少し違和感を感じている。
というのも、どこを聴いてそう感じているのだろうということ。
彼の楽曲はメロディアスでキャッチーなフローを得意としていて、US HIPHOPを”音”で聴く日本人だからこそ、そういった視点になっているのではないかと思うのだ。
確かに聴きやすいし、私もこうしてレビューをするほどなので、当然好きなラッパーである。
ただし、私の場合トラックにしてもビートアプローチにしてもフッとしたところに、90’sあたりの古き良き風を感じることと、何気にスキルが高いフローに魅力を感じるている。
この辺りを分析していると考えると、割と異端であるし正当な評価を得ているように思うのだ。
そんな前置きはさておき、楽曲について書いていこうと思う。
数あるナイスな曲の中でなぜこの曲を選んだかというと、この曲がDenzel Curryとの“出会い”であったからだ。
サウスビーチの広がるマイアミにほど近い地区で育ち、西海岸とはまた違うリゾート感を感じる。
トラックもダンスクラシックをサンプリングしていた90’sのネタに多く見られるようなキラキラ系のサウンドに最近のTRAPにあるようにビートが主張してこない。
例えるならペパーミントを食べた時のスッとする感じに近い(分かりにくすぎる)
Denzel Curryの明らかに楽しんでるラップも聴いていて非常に気持ちいいのだが、フィーチャリングしているKiddo Marvも良きスパイスになっている。
前回レビューした”BAD DAY”でもわかる通り、デリバリーのレパートリーがかなり豊富にあり定評のあるDenzel Curryなので、今後も定期的にレビューしていきたいと思えるラッパーの一人だ。
気分のいい日にさらにブーストをかけたい時にもオススメの楽曲になるので、是非楽しんでみてほしい。