これまた情報量の少ないアーティストを紹介していきたいと思います。
今回レビューさせて頂くのは、ALL BUT 6というアメリカに拠点を構えるレーベルがあり、そこに所属している代表的なアーティストでPOUYAと、クセ者が集まった4人組のSOUTH TRIPの計5人によって制作された ”PISSY” という楽曲。
グランジロックばりなリフから始まるイントロに只者ならぬ雰囲気を既に醸し出している。ブレイクを皮切りにド頭からhookのくる構成。
ユニゾン調なラップに、左右にパン振りされたミキシングされていることで、より聴く者の耳を奪う。バース部分では、それぞれクセの強いオリジナリティに溢れたフローで終始楽しませてくれる。
ロービットな映像も上記の要素を増し増しにする演出に一役買っているように感じる。
と、まぁ ”音” 的な側面ではこの程度であるが、何よりもインパクトが強いのはこの見るからに怪しいルックスだろう(失礼)。
アメリカのラッパーとなるとある程度「こんな感じ」というイメージの枠組みが皆さんの中にもあるかと思う。
どうだろう、彼らはその枠から外れているのではないだろうか?
私はそのイメージとソレの間にあるモノにカルチャーを感じる。
そこが惹かれる所以だと分析しているのだ。
少し抽象的でわかりにくいかもしれないので、一つ具体例を挙げてみたいと思う。
うーん、例えばお仕事。
就職といえば定年まで会社が守ってくれるという過去のイメージの枠組みから、
今では終身雇用なんて約束されず、誰でも副業なりナンなりを始める時代になっていると思う。
従来の枠組みから外れて生き抜こうとする姿って単純に応援したくなるし、時代的な ”背景” や ”文化” を感じる。
そこにある感情や美しさに惹かれまっせ!ということです。
イメージの殻の中に入りっぱなしだと新しいものって生まれにくい。
そういった視点で物事に触れると新たな発見があって不意にトキメいたりする。
この曲を聴いてそんなことを考えてしまうのは私だけかもしれないが、
「面白きことなき世を面白く」するのはそういうとこだったりする。
このMVの彼らのように全力で人生を面白くしていきたい。